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公益財団法人研医会

研医会診療所 

漢方科(保健医療機関)


岡田 研吉

岡田 研吉

【診療】

曜日・時間、休診日などは漢方診療所TOPページをご参照ください。

【診療について】

岡田医師の 先端医療自費診療については こちらをご覧ください。

 

【自己紹介】

1972年、東邦大学医学部卒業。

ドイツ・リューベック医科大学留学中に、東洋医学を志す。

帰国後、名古屋聖霊病院・藤枝市立病院に勤務する傍ら、国立東静病院で漢方療法を学ぶ。

1982年に北京中医学院(現・北京中医薬大学)に1年間留学。

東京・玉川学園で岡田医院を開業。

主な論著


 【コラム】


 
つけぐすりで魚の目がきれいに治った

鴉胆子の外用による疣贅(いぼ)や魚の目の治療

 35年前の北京中医学院に留学中に、私の人差し指に水疱ができた。潰してほっておいたら5mm大の疣贅ができてしまった。 それを見た内科の憑先生が、ニコニコ笑いながら鴉胆子(あたんし)を潰して塗りつけてくれた。半信半疑で翌朝目覚めると、見事に筋状に溶けて来ていたので、挟んで抜き去るとぽっこり穴が開いていた。次の日には傷口も収まって、うっすらと筋が残るだけであった。狐につままれた様な、不思議な経験であった。

 その後帰国して漢方医院を開業して以来、鴉胆子の「疣」や「魚の目」の治療を数十例施行したが、全例で成功している。

 鴉胆子の外用療法は、中医学というよりは、それ以前の草医達の民間療法として、はるか昔から行われていた。

「腫瘍細胞(疣)だけを溶かして、正常な組織には影響を与えない」と言う、特異な藥効を有する鴉胆子は、現在では皮膚癌への治療が研究されている。

 鴉胆子は、粘膜刺激性が有るので、眼瞼や髭剃り痕には接触しないように注意してください。
 尖圭コンジロ-ムの場合は、粘膜面以外に塗布してください。

その後:胡希恕老中医の弟子の馮世綸先生は、現在『伊尹湯液経』『中国湯液経方』等の本を出版され、ご活躍されている。

症例:少年10歳:140cm-34kg

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腎結石の手術が不要になった

患者:60代男性

初診:2016年9月22日
腎臓結石と水腎症で手術予定の患者。
「全身麻酔の手術は怖いので、術前検査中に直してほしい」と言って来院した。
漢方薬煎剤(約束処方「腎臓結石」加減40g/日)を一週間を処方した。

次診:9月29日
石が腎臓から尿道出口に落ちているように感じて、排石するような感覚があった。同じ処方を20日間継続した。

三診:10月8日から石が次々と続いて出てきました。
大きい2個の結石の写真を転送してくれた。

腎結石の症例

研医会診療所 漢方科約束処方

「腎臓結石」随症加減:金銭草10g 夏枯草5g 大青葉2g 黄耆2g 滑石2g 竜胆山2g 梔子2g 黃芩2g 白花蛇舌草2g 赤芽柏5g 皀角刺3g

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唾石

患者:58歳男性

既往歴:腎結石

初診:10月21日
主訴:唾石で手術を勧められる。
「全身麻酔の手術は怖いので、術前検査中に直してほしい」と言って来院した。

約束処方「腎臓結石」加減30g加:桔梗5g 枳実5g 黄耆5g 7日

次診:10月25日
煎薬を4日間内服したら、舌下に唾石が浮き上がって来た。
耳鼻科で、口腔の表層の粘膜を切開して摘出してもらうように指示した。

「唾石」の症例画像

三診:10月28日
耳鼻科で、簡単に取れた。
気の弱い患者さんなので、唾石の写真は取れなかった。……残念でした。

体得:結石が出来るには訳がある。今後の生活習慣で「湿熱+毒」の解消が肝要です。

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湿疹の症例(アセモ・乾癬)

女性21歳

主訴:上半身の湿疹で、背中~上腕部外側に著名な赤発疹を呈する。夏なのに、半袖が着れなくて困っている。

処方:約束処方「アセモ」随症加減。

次診:服薬して2週間で、赤みが引いてきた。同じ処方を30日間。

三診:秋になって涼しくなって乾燥してきたので皮膚のザラツキが軽減してきた。
処方:約束処方「乾癬」随症加減。

研医会診療所 漢方科約束処方 「乾癬」随症加減

羌活3g、防風4g、升麻3g、猪苓3g、澤瀉3g、茵陳蒿3g、黄芩3g、葛根3g、白朮4g、蒼朮3g、苦参4g、知母3g、甘草4g、山豆根3g、当帰4g、草河車4g、セミ3g、蒼耳子3g

研医会診療所 漢方科約束処方 「アセモ」随症加減

浮草、山豆根、草河車、水牛角、山梔子、石膏、麻黄、生地黄、薄荷、金銀花、連翹、荊芥、防風、補公英、野菊花、紫花地丁、黄芩、赤芍、大青葉、重薬、セミ、升麻、馬歯見、半枝蓮、滑石 各3g

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肩こりに効く つんつんネイル

 肩や腰がこった時、よくマッサージをします。しかし、マッサージは、案外力がいるものですし上手に行うにはコツがあります。マッサージに代わる方法として、私がすすめているものに「つんつんネイル」があります。

 これは、つけ爪で刺激する方法です。つけ爪の形には、オーパル、ラウンド、スクエアの三つの形がありますが、これらのうち、つんつんネイルに最適なのはラウンドです。サイドは直線で、先端が少し丸みを帯びているからです。強度が高いことも適している理由です。

 つんつんネイルは、突くように刺激したり、こすったりします。たとえば肩こりには、肩や首のこっている部分を、つけ爪の先端でツンツンとつつくように刺激します。また、肩から背中にかけて、つけ爪の先端でスーッとひっかくように刺激してもらいます。腰も、面積が広いので、同じようにスーッとひっかくように刺激してもらうとよいでしょう。

 どちらの方法も、カを入れる必要はありません。軽く刺激するだけで、肩も腰もピンク色になります。これは、刺激した部分の血行がよくなるからです。これで肩や腰のこりは楽になります。

つんつんネイル療法の図1

つんつんネイル療法の図2

 身体のどこでも、ツンツンすれば効果があります。たとえば、顔面神経麻痺による違和感や軽い麻痺がある場合、行ったその場で違和感や麻痺が緩和されます。百会(ひゃくえ=ここは、すべての経絡が通っています)のツボがある頭のてっぺんを刺激すると、頭がスツキリするし、全身の状態を整える効果があります。

つんつんネイル療法の図3

つんつんネイル療法の図4

つんつんネイル療法の図5

 鍼灸には接触鍼といって、鍼(はり)を刺さない方法があります。同じような効果が得られて手軽にできるつんつんネイルをおすすめします。

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